2020年、日本。
東京湾を囲む「リングエリア」内の
貧民地域にクラス主人公・藤枝ネリ。
慎ましくも穏やかな日々を送っていたが
ある日突然、たったひとりの家族である父親が失踪してしまう。
「櫂宮学園へ行きなさい」
――謎の手紙を残して。
私立櫂宮学園。
特権階級に属する良家の子女のみを集め、
未来の日本を担うエリート育成を目的として
創設された、全寮制の名門校。
ネリは父の置手紙に従い、セレブが集まる櫂宮学園に転入することになった。
しかしそこはとてつもなく豪奢だが、絶対的階級制度に基づく
「身分差別」に支配された学園だった。
階級制度の頂点で学生を統治し
あらゆる権力を有する「女王」、
全てにおいて優位に立つ、
選ばれたエリートたちが属する特権階級「咲き誇る薔薇」、
最も多くの生徒が所属する平民階級「名もなきミツバチ」、
同じ生徒でありながら使用人同然に
虐げられ使役される奴隷階級「捨て置かれた石ころ」。
そして、絶対的制度に抵抗する生徒で
組織された反体制グループ「レジスタンス」。
想像を絶する格差社会の中でネリが出会う『恋』、
次第に浮かび上がる学園の『真実』とは――!?