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白いイナズマ

DQM 夢見る少年と星海の神話

雑談

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    白いイナズマ No.12264638 

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    第20章 蘇生魔法の奇跡
    あの人たちは一体何者なのか…?
    サイバープライムのロゴマークが入った上着を着ていたが、やはりサイバープライム社の人間なのか…
    それともサイバープライムの人間のフリをして罪を着せようとしているのか…

    様々な考えが、シエルを混乱させる。

    「あいつら、さっき究極の遺伝子って…」
    男たちが去ったあと、ようやく口を開いたのはラキッズだった。

    ーー究極の遺伝子…
    それはラキッズにとって、忌まわしい記憶を彷彿させる言葉だった。

    「ラキッズ、じゃあ今の人たちって…?」

    「ああ、5年前オレに得体の知れない実験をやりやがった奴らの仲間だろうな…」

    「それなんだけど…
    あの人たちの上着の背中にサイバープライムのロゴマークが入っていたんだ…
    何か関係があるのかな…?」

    「何だと…!?
    じゃあ、あいつら、サイバープライムの人間なのか?」

    「そこまでは分からないけど…
    サイバープライムの人間のフリをしてるって可能性もあるし…」

    しばし沈黙が流れる。

    「まあ、でもあのキングスライムを助け出せただけでも、よしとするか!
    あいつら、実験が失敗したら被験体を容赦無く消そうとするからな。」

    「うん… そうだね…」

    シエルは倒れて動かなくなったキングスライムと、腕の中で横たわるラッキーを交互に見つめた。

    「ラッキー、僕のせいで…」
    シエルが呟いた直後だった。

    「いてて… あれ?
    オイラ、こんなところで何してたんだろ?」
    ずっと動かなくなっていたキングスライムが起き上がったのだ。
    キングスライムはしばらく辺りを見回したあと、シエルたちの姿を確認し、こちらに寄って来た。

    「もしかして、キミたちがオイラを助けてくれたの?」

    「うん… まあ、そういうことになるかな…」

    「うわぁ! ありがとう!
    あんな奴らに良いように利用されちゃ、たまんないもんね!」
    キングスライムはシエルの腕の中で動かないラッキーに目を向けた。

    「うーん… どうやらこの子はすでに死んじゃったみたいだね…」

    「えっ!?」
    シエルはその言葉に驚愕した。

    「そんな、僕のせいで…」

    「ああ、大丈夫、大丈夫!
    オイラが復活させてあげるよ!」
    キングスライムはそう言って何かの呪文を詠唱した。

    「秘技! ザオラル!」
    キングスライムが呪文を唱え終わった直後だった。
    ずっと動かなくなっていたラッキーが目を覚ましたのだ。

    「ラッキー! 良かった…!」
    シエルはラッキーを強く抱きしめる。

    「それにしても、みんな結構ダメージ受けてるね…
    特にそこのドラゴンキッズさんは、魔法による傷を負っているし…
    ついでだから、オイラが治してあげるね。」
    キングスライムは再び、呪文詠唱の姿勢に入る。

    「秘技! ベホマラー!」
    キングスライムから、淡い緑色の優しい光が溢れ出た。
    それはシエルたちを包み込み、傷と疲労を同時に消し去っていく。

    「すげぇ! 身体を動かすのがラクになった!」
    ラキッズが嬉しそうに辺りを飛び回った。

    「あとね、オイラがここで何してたのか、知ってたら教えてくれない?」

    「うん、良いよ。
    みんなを治してくれて、ありがとう!」
    シエルたちはキングスライムを自分たちのテントに案内した。

    作者のつぶやき
    ようやく2ページ目突入です。
    ベホマラーやザオラルはとても便利な回復呪文なので、ドラクエをやっている方は、これらの呪文にお世話になったことも多いはず。
    モンスターの特技は、今後もたくさん出てくるので、楽しみにしていて下さいね。
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    白いイナズマ No.12276000 

    引用

    第21章 とあるアジトの噂
    「ふむふむ… じゃあ、オイラはあの変な人たちに操られて、キミたちを攻撃しちゃったのか…」
    シエルたちの話を一通り聞いたキングスライムは、顔をしかめる。

    「あ、別に気にしなくて良いよ。悪いのは君じゃない。」

    そう、悪いのはあのサイバープライム社の人間の格好をした人たち…
    モンスターは別の人格を植え付けられて、本来の意識とは反する行動を無理矢理させられている、いわば被害者なのだ。

    「ありがとう… 優しい人間もいるんだね。
    キミ、名前は…?」

    「僕はシエル。
    こっちは順番にラキッズ、ズッキー、ラッキーだよ。」

    「オイラはキングス。
    スライムたちのキングでボスだから、略してキングスって呼ばれてる。」
    キングスライムは自らをキングスと名乗り、話を続けた。

    「実はね、オイラの知り合いにもあいつらの被害に遭ったヤツがいるんだ…
    スマイルって名前のメタルキングで、一度はあいつらのアジトに捕まっちゃったんだけどね、逃げ足だけは速いヤツで何とか逃げ帰ってきたんだ。」

    「えっ!?」
    シエルとラキッズたちは、同時に顔を見合わせる。

    あの人たちに捕まって自力で脱出したというのにも驚いたが、それ以上にそのメタルキングが奴等の居場所を知っていることが気にかかった。
    そのスマイルというメタルキングに会えば、何か良い情報が得られるかもしれない。

    「キミたち、あいつらを追ってるんでしょ?
    オイラにも協力させておくれよ。
    スマイルのところまで案内してあげるからさ。」

    「本当に良いの…?」

    「うん、だってキミたちはオイラの恩人だから!
    あとね、オイラもキミたちの仲間にしてくれない…?」

    シエルとラキッズは、また顔を見合わせる。
    ライデインとベホマラーに加えて、ザオラルまで使えるこのキングスライムが仲間になれば、心強いのは間違いない。

    「もちろん良いよ!
    君が仲間になってくれたら心強いよ。」

    「ありがとう、オイラはキングス!
    これからよろしくね。」

    「うん、よろしく!」

    新しい仲間キングスを加えたシエルたちは、テントの中で一晩を明かした。
    その日の空は暗く、まるで何か不吉なことを予兆しているかのような淀んだ色をしていた。

    MONSTER PROFILE
    キングス
    種族キングスライム♂
    系統スライム系
    ランクCランク
    配合例もりもりスライム
    ×
    もりもりスライム

    大きな身体に王冠を被ったスライムたちのキング。
    光の魔法「ライデイン」に加え、上級回復魔法の「ベホマラー」、蘇生魔法の「ザオラル」も使えるなど、キングの名に恥じない能力を持つ、攻守に優れたモンスターだ。

    作者のつぶやき
    試験の影響で忙しくて更新が遅れています。
    申し訳ないです。

    あと、8月上旬から中旬にかけて、大学のゼミ旅行でカンボジアに行く予定になっています。
    現地でのスケジュール次第では、ワザップにアクセスすること自体が困難かもしれないので、あらかじめ告知しておきます。
    よろしくお願いします。
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    白いイナズマ No.12279861 

    引用

    第22章 心の中に疼く(うずく)もの
    日差しが強いからだろうか…?
    瞼の中まで日の光が入ってくるようで、とても眩しい。

    シエルはいつもより早く目が覚めた。
    辺りを見回すと、ラキッズたちはまだ眠っているようだ。
    おそらく、昨日の戦いでかなり疲れが溜まっていたのだろう。
    シエルは皆を起こさないように、静かにテントの外に出た。

    外の空気が美味しい。
    大自然の中に溢れる空気を吸うと、身体を内側から浄化していくかのような清々しい気持ちになる。
    だが、空を見上げると、晴れてはいるが日差しはそれほど強くない。

    ーーでは、先程感じた強い光は、一体何だったのだろうか…?

    心の中で、何かが疼く。
    ここまでの旅路で、何か大切なものを見落としているような気がした。

    「ふう…」
    シエルはゆっくりと深呼吸して、地面に腰を下ろした。

    今思えば、この数日間で不思議なことがたくさん起こりすぎた。
    世間を騒がせる凶暴化したモンスターと3回も遭遇し、その原因を作ったと思われる人にも会った。
    そして、彼らと戦い、勝利を収めた…

    シエルはゆっくりと立ち上がり、空を見上げた。

    ーーさっきから心の中に疼いている、掴めそうで掴めないものは一体何なのか…?

    心の中で空に向かって問いかけるが、当然返事は返ってこない。

    「まっ、考えていても仕方がないよね。」

    シエルはこの不思議な感覚の原因を突き止めることを、最強のモンスターマスターになる上での最初の試練だと考えることにした。
    それが何であるにせよ、前に進まなければならない。
    …そう感じたのだ。

    そして、再びテントの中に入っていった。
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    白いイナズマ No.12279904 

    引用

    第23章 岩山を目指して
    シエルがテントの中に入ると、ラキッズたちはすでに全員目を覚ましていた。

    「どこにいったのか心配してたぜ。
    それにしても朝早いな、何かあったのか?」

    「ううん、ちょっと気分転換してただけだよ。」



    シエルたちはテントを片付け終え、出発の準備をした。
    モンスターに悪影響を与えている人たちの居場所を知る、スマイルというメタルキングに会わなければならないのだ。

    「じゃあ、オイラについてきてね。」
    キングスがシエルたちを先導する。

    随分長い道のりを歩いた気がする。
    一向は深い森の中を歩いていた。
    青々とした葉を茂らせる木もあれば、何故か葉が青いのに倒れている倒木もある。

    キングスは大きな身体をぷるぷると震わせながらジャンプして、器用に倒木を飛び越えていく。
    シエルたちも、そのあとに続いた。

    しばらくすると、小さな小川が見えてきたので、そこで休憩することにした。

    「しかし、結構森の中を歩いたけど、モンスターを一匹も見かけないなんてな…」
    ふと、ラキッズが呟いた。

    言われてみれば、確かに変だ。
    こんな見るからにモンスターが好んで棲みそうな場所にモンスターがいないなんて…
    凶暴化とはまた別の、何か悪いことでも起こっていなければ良いのだが…

    だが、そんなシエルの不安は、かなり早くにかき消された。

    「ああ、それやっぱり気になる…?
    オイラたちが今から会いに行くスマイルは、かなり臆病なヤツで、誰も寄り付かないような岩山に棲んでるんだけどね。
    たまに気分転換にこの森に降りてきて、走り回るんだ。」

    「走る…?」

    訳が分からなかった。
    そもそも”走る”ことが、モンスターがいないことと一体どう関係しているのか…

    「ああ、キミたち、本物のメタルキング見たことある?」

    「図鑑でなら見たことあるけど、実際に会ったことはないよ。
    攻撃が効きにくい上に、すぐに逃げちゃうんだよね?」

    「そうそう、よく知ってるね!
    スマイルは別に意識してないみたいだけど、何せ猛スピードで走り回るから、もともとこの森に棲んでたモンスターはみんな怖がっちゃってね…
    ほら、ここに来るまでに倒れた木がいくつもあったでしょ?」

    「うん。」

    「あれ、全部スマイルが猛スピードで突っ込んで薙ぎ倒しちゃったんだ。」

    「なるほど、みんなスマイルのこと怖いモンスターだと誤解しちゃって逃げちゃったのか…」

    「そういうこと。」

    森にモンスターがいない原因が例の男たちではないことが分かって、内心ホッとする。
    しかし、木を何本も次々と薙ぎ倒すほどのスピードとは一体どれほどのものなのだろうか?
    スマイルに会いたい気持ちが、ますます強くなった。

    「そろそろ行こうか。
    スマイルのアジトはもうすぐだよ。」

    シエルたちは、再びキングスに先導してもらい、スマイルの棲む岩山を目指した。
    その後も相変わらず、モンスターがおらず、ところどころに倒木がある風景が続く。
    あの説明を聞いたあとなら、この妙な風景にも納得がいく。

    「岩山に着いたよ。」
    キングスが立ち止まった。

    ーー見ると、森がそこで綺麗に途切れており、そこから先はごつごつとした険しい岩山になっていた。
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    白いイナズマ No.12490126 

    引用

    第24章 メタル族のアジト
    キングスに導かれるまま、岩山を登って行く。
    見た目は険しいのに、道がかなり平坦になっていて登りやすく感じた。
    これもスマイルが走り回ったからなのだろうか…?

    しばらく進むと、小さな洞窟の入り口が見えてきた。
    キングスはその前で立ち止まった。

    「お疲れ様。ここがスマイルの住処だよ。」

    シエルは洞窟の中を覗き込んだ。
    内部は暗く、道がどこまでも続いているように見える。

    「この奥にいるんだね?」
    「そうだよ、案内するね。」
    キングスは再びシエルたちを先導した。

    ーーしばらく歩いたあとのことだった。
    視界が急に明るくなる。
    メタルスライムやはぐれメタルが至る所にうろついており、壁には岩を掘って作った小さな家がたくさんある。
    どうやらここはメタルスライムたちの街のようだ。

    「着いたよ、ここがスマイルの街だ。
    スマイルはここのボスなんだ。」

    シエルたちがその光景に見入っている間、キングスはすぐ近くにいたメタルスライムに話しかけた。

    「ちょっとそこのキミ、スマイルがどこにいるか教えてくれるかい?」
    「キングスじゃないか!
    ボスなら、あの奥の岩窟にいるぜ。」

    メタルスライムはそこで一旦言葉を切り、重々しい口調で続けた。

    「…いつもなら客人は歓迎するんだけどなぁ、ボス」
    「どういうこと?」
    「前にボスが怪しげな人間に捕まっただろ?
    あれからボス、いつも何かに怯えていて、ずっとあの岩窟に閉じこもってる。
    俺たちとも会ってくれないんだ。」

    「そういうことなら、こっちに任せて。」
    「なぁ、さっきから気になってるんだけど、あそこにいるの人間だよな…?」
    メタルスライムはシエルを恐る恐る見つめている。

    「お前の知り合いか?」
    「うん、今はオイラの仲間なんだ。」

    「そうか、だったら大丈夫だな。
    どうやってボスの心を開くつもりなのか知らないが、頑張れよ。俺たちも応援してるからな。」
    「ありがとう。」

    キングスはシエルたちの元に戻った。

    「スマイルはあの岩窟の奥にいるみたいだよ。
    だけど、あいつらに捕まってから、ずっと引きこもりがちになってるみたいなんだ。」

    「そうなのか…
    でも、一応行ってみようよ。
    手掛かりは今のところ、スマイルしかないんだ。」

    「そうだな、さっそくそのスマイルってやつのところへ行こうぜ。」

    シエルたちは、スマイルのいる岩窟に向かって歩き出した。

    作者のつぶやき
    カンボジア旅行の件でとても忙しく、なかなかまとまった時間が作れないので小説の更新が大幅に遅れています。
    現在も報告書の作成等で非常に忙しいので、今後も更新が遅れる可能性があります。
    申し訳ありませんが、ご理解の程、よろしくお願い致します。
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