広い大西洋の上で凄まじい爆音がなった。

今は第３次世界大戦の最中。国という国が最新兵器を開発し戦闘を各地で繰り広げていた。

そして、さっきの爆発音は戦艦の主砲が両断されて起きたものである。
主砲を破壊したのは高校生である。
高校生、戦争という噛み合わないワードが出てくるのはこの時代だからだろう



「おっしゃ！主砲破壊！」
俺はレーザーブレードのエネルギーを切ってから喋った。
レーザーブレード？
っていう人もいるだろうな。まぁ説明しよう
今世界は戦争をしている。そのためには最新兵器も開発する必要が出てくる。その最新兵器が、今俺が着ているパワードスーツだ。パワードスーツってのは人間が「乗る」兵器ではなく「着る」兵器である。
本来この装備はパワードスーツという名称ではない。
正式名称は「ARMAGH OPTION」略してAOである。戦時中に日本が開発し実戦投入したハナッから戦闘用に開発されたものである。特殊なOSを搭載し、圧倒的な機動力、攻撃力、防御力を備えたAOは同時代最強の機動兵器と言われている・・・が他の国もぶっちゃけ対AO用戦闘機を開発している訳だ。
でもまぁ、その兵器もAOを超えることは無かったんだ。そして開発元が日本なのでAO開発技術を持ってるのは日本だけ。日本は圧倒的な軍事力を持つことになった。
それでもこのAOは致命的な欠陥を持っている。別に故障しやすいとか、女しか使えないとかじゃあない。理由は後から説明しよう。

その圧倒的な兵器を動かして俺は敵を絶賛殲滅中である。ちなみに敵はアメリカ軍
AOは量産型が多いのだが俺みたいなエース（自分で言ってるし）には専用機とかカスタム機が支給されたりする。
俺が使用しているのは通称「ホワイト・アース」直訳すると「白い地球」
白を基調としたカラーリングに所々ブルーの塗装がしてある。
「アース」ってつけるぐらいなら全部青にしちゃえば？って突っ込みはスルー。某国のケーキを思い出して嫌なんだよ。
このAOは体の露出している部分が顔しかない。
武装としては左手に装備された格闘専用兵器「レーザーブレード」
射撃武装としてはビームガトリングガンである
強力な装備としては、実体剣であり、特定の条件を満たすとエネルギー粒子を展開させ全長の最大が１５０ｍにもなる剣「斬月十五夜」を装備しているちなみにエネルギー粒子展開時の名称は「残月百霧」
その他に両肩に１つずつ補助アームで展開された兵器。通称「ホワイト・クリアーズ」
ブースターが両方に４つずつ設置され遠隔操作兵器「ファンネル」を装備している。ちなみにファンネルの数は左右合わせて10機
そして特殊防御シールド「Aフィールド」を装備して圧倒的な防御力を誇る
AOにはアーマー残量、現在出力、弾数、エネルギー消費率、ブースター使用率、自機、敵機の位置情報などがリアルタイムに脳内に送られてくる装置がつけられている。そのため使用者が的確な判断を下せるようなシステムになっている。
そして機体の操縦などは使用者が脳内で判断し、それをコンピュータが処理することにより、使用者の動きをAOにダイレクトに反映することができる。
AOの説明はここまでである。ただし武装面については使用者が自由にセッティングすることができる。このAOは俺の専用機であるため、他のAOとは仕様が大きく異なる。以上

とまぁAOの説明は以上だ。
いつまでもゴチャゴチャ攻撃してくる敵に呆れた俺は「斬月十五夜」を呼び出す。
光の粒子が目の前で構成して実体剣が現れる。この剣が「残月百霧」になる条件は不明だが、「斬月十五夜」のままでも強力である。戦闘機、そして戦艦。それらを殲滅させるために。斬月十五夜を振るう。
一撃で戦艦などは破壊されその余派で戦闘機は吹き飛ばされた。大西洋の上での爆発だ
「・・・・・・やりすぎたかな？」
とも思うがこれでいい。しかし・・・・・・　人を殺しているのに代わりはない
そこで、アーマー残量が凄まじく低下し、エネルギーがなくなり出力が急速に低下した。「斬月十五夜」は強力の反面エネルギー消費量が凄まじく自機のエネルギーを削って攻撃をする。だから最後に使うのだが・・・・・・
ここは太平洋の上。ここでエネルギーがなくなりブースターも止まったらどうなるか・・・

答えは簡単　海に落ちる

俺の機体である「ホワイト・アース」は制御を失い海面に落ちていく。
・・・でも海に墜落するということは無かった。
予備エネルギーが作動した。海面ギリギリのところで最低限の出力を使い浮き上がる。
これで日本には帰れるだろう

ん？まだAOの説明終わってない？ああ、欠陥のことか。日本について自分が住んでるところに行けば分かる


帰る途中途中何度かバランスを崩した。情けない。
そんなこんなあって自分は東京に着く。より正確にはその中の高さ１５メートルほどの壁に囲まれたところへ。

そこは軍が所有する場所だ。AO使用者はここで暮らす・・・・・・のだがもっぱら学校みたいになってる。なぜかって？それはAOの欠陥が関わってる。

理由　AOは高校生しか動かせない

からである

高校生しか動かせないと言えば目を点にする人いるんじゃないか？理由は・・・
っと。自己紹介遅れた。俺の名前は「夜終　霧夜」（やしゅう　きりや）だぞ。
変な名前だろう。
あとは特徴無し。あえて言えばAOの操縦がうまい・・・かな？
まぁ紹介はここまでにしておいて、AOがなぜ高校生しか使えないのかだな。
理由はOSのせいらしい。開発者が意図的に仕組んだとか。
なんか理由でもあんのか？
あ、あとさっき言った施設の名称は「AO操縦者育成施設」だ。その名の通りの施設で一回そこでAO操縦者になったら何枚かの書類とかにサインとかしないと外に出れない。だってぞうだろ？最新兵器所持者がノコノコと外に出て情報漏らしたらやばいだろ。
あと一応軍事施設
自分からAO操縦を志願して入ったやつがほとんど。他の例としては親に無理矢理・・・とかだな。俺は志願して入ったよ。
さっきの戦闘は俺一人で戦場に放りだされた。まったくひどい。
相手はAOの敵じゃなかったけどな。

地に下りるとAOの展開を解除する。あんな強力だった兵器は瞬時に折りたたまれ腕輪となり、それを腕につける。そのあとでっかい壁のしたにある警備厳重なゲートを通って中に入る。そしたら学校でいうところの校庭があるんだよ。そこでAOの操縦テストをしている。AO操縦者育成施設はまんま学校みたいに学年別にされてる。別に学年なんていらないんだけどな〜
ちなみに今AO操縦テストやってんのは１年で俺は２年。
この施設はよくアニメとかにありがちな全寮制。なぜか男女分けされてない。勘違いするなよ。「男女分けされてない」とは言ったが「男女が一緒に住んでる」とは言ってないぞ。つまり男子の寮、女子の寮がなくて男子女子が同じ寮ってわけだ。ちなみに一人一部屋。でも女子同士で同じ部屋に住んでる奴もいる。男子同士で住んでる奴はいない。いたらホモだ。

んで俺は施設に入る・・・ではない
今は夕方。太陽も沈んでくる頃だ。みんな寮に戻ってる頃だろう。
あえて言うが、俺は昼ごろに戦場に投げ出された。つまり午後のAOの授業をサボったことになる。戦闘してたからサボりになるか分からんがな。まぁいいだろう。ちなみに１年がまだテストをしてるのは、まだ慣れてないからである。慣れさせるらしい。
まぁ外でやるのは珍しいんだがな。施設の隣にはドームがあって普通はそこで行うんだがな。あと服装はみんな白地に赤い線が何本か縦に入ってる服を着ている。これ着ないとAOが動かせない。あと今は冬だからいいが夏が困る。なぜかって？長袖しかないからだよ。男子は長ズボンだから更に夏は暑い。女子はスカートだから幾らかマシだ。

俺が寮まで行くと人がチラチラ見えてきて後からガヤガヤレベルになる。そこに見知った後ろ姿があった。
「おっ、す！」
と声を掛けながら肩を叩いたら・・・
「っ！！」
後ろを向いた瞬間にストレートパンチ。それが後ろにいた俺の顔にぶち当たる
そのまま俺の体が後ろに仰け反る。さっきのパンチ、見事です
「なんだ、霧夜か。ちゃんと声を掛けてから肩を叩け。暴漢かと思ったぞ」
はいはい分かりましたよ分かりましたよ。痛ってぇな。顔がジンジンする。鼻血でてないよな。
「分かったよ。痛ててて」
ちなみにこの警戒心高い少女・・・女でいいか。の名前は「雪之　冬帰」（せつの　とうき）だ。うん。これまた変な名前。

「いきなり殴るのよせよ。迷惑すぎ——ぐはっ」
また殴られた。暴力はいけないぞ
「いきなり肩を叩くお前が悪い」
いやいや、殴るお前も悪い
そう思ってる間に
「じゃあ、帰らせてもらう」
と言ってスタスタと行ってしまった
ちなみにあいつのAOはカスタム機で結構性能いい。あと喋り方はなぜかあれ。昔からだ。なんかに影響されたのか？
どうでもいいので俺も自室へ戻る。なんか戦争中なのに妙にゆったりだな。って言う声があるかもしれないが理由は簡単だ。
戦争があと数日で終わるからだ。たぶんあと三日ぐらいじゃないか？国と国が戦争を終わらせるために交渉中だ。いまだ戦ってるとこもあるがな。戦争が終わったら日本はAOの技術を開示するらしい。しかも戦争は始まってまだ１４日。そして戦場の主な場所は海なので国の土地とかの損害がほとんど（ってか全く）無い。

ん？ほう。１４日なんて短い日数のうちにAOなんて開発できるの？だって？それがね、戦争始まる２カ月ぐらい前から世界は緊迫状態。いつ戦争起きるか分からなかったんだよな〜。なぜそんな状況になったかは分からんよ。それが高校生ってものさ。ってそうじゃないそうじゃない。とにかく２カ月前からAOは戦争に使うために開発されてたってわけ。１年前から作業用のパワードスーツも実用化されてたし。
つか戦争終わったらAOってどうなるんだ？世界にAO開発技術を開示するってことだから・・・・・・世界が軍事力として使うのか？　あとAOが操縦できるのは高校生・・・つまり16歳〜１8歳までだ・つまり1年生では使えない人もでてくるわけだな。可哀想だな。
まぁ、そんなこと考えながら自室に入る。中はどうなってるかって？別段広い訳じゃないぞ。入ってすぐ右にシャワールーム（風呂という名前じゃないぞ）があって奥に横向きのベットがある。１カ月に1度ベットから落ちる。って、ここは自慢どころじゃない。せめて柵つけてくれりゃいいのに。
と、そこまでにして俺はベットに倒れこむ。戦闘で疲れたからだ。でもこのまま寝たら朝まで起きれない気がする。７時から夜食で食堂にいかなければならないんだけど間に合うか？いや間に合わない（反語）
寝る前に説明しておこう。学年ごとに分けてあるじゃん？この施設。んで２年が俺合わせて２人しかいない。さらにその二人しかいない男子のうち一人（俺じゃねぇよ）があと二日でこの施設でてくし。あー眠くなって。。。Zzzzzz

ドガタッ！
デカイ音とともに頭に衝撃が走った。どうやらベットから落ちたらしい。頭を押さえながら俺は自室を走り回った。人間ってのは足の小指とかをぶつけると、反射的に走るらしい（俺だけか？）
あぁ、外で雀がチュンチュンと鳴いている。朝だ。結局夜食食べ損ねた。つか寝覚め最悪だ。やばい。頭がやばい。衝撃で頭に春が来そうだ。これは酷い。AO展開すればAフィールドで防げるがAO展開してないから無理だ。
そこでドアを叩く音が聞こえた。ドンドンじゃなくてトントンね。（ドンドンだったら怖いわ。借金取りか）
「あー、霧夜。いるか？」
あー、その声は・・・
「誰？」
「冬帰だ！！」
ふざけてボケた途端ドアの向こうから怒声が飛んできた
「怖い怖い！大声出すな！こっちは頭がやばいんだから！」
「そうか・・・すまない」
あ、謝られた。
何故だ。そこまで責めてないZO!!
「あー、大丈夫大丈夫。んで？何の用でござりまする？」
「口調が変になってるぞ」
「いや、大丈夫。何の用か言ってくれ」
このままでは無限ループしそうなので普通の口調に戻した
「そうか。いや、昨日の夜食の時に食堂に来なかったのでどうしたのかと・・・昨日は呼んでも返事が無かったからな」
あー、そういうことか。昨日は寝てたからな〜・・・ん？
「ん？なんで俺が夜食食わなかったって分かんの？もしかして・・・」
「！！い、いや、そうではない！わわわわわわたたわわ私はははは」
「いや、そんなに取り乱さなくてもだオワォゥ！！」
最後の方が変になった。理由は
「お前！いきなりAO展開して撃つな！しかもエネルギー兵器を！当たったら体溶けてるぞ！あと最低出力で撃ってるらしいが後ろの壁が貫通寸前だぞ！オイコラ！」
と俺が叫んでる間に顔赤くしてどっか行ってしまった。
「・・・・・・」
あー、壁がやばい事に。直るかこれ？いや直らまい（反語）
あ、神が・・・じゃくなて髪の毛が数十本焼けた。燃えなかったのが奇跡だ。奇跡だぞ奇跡。遺跡じゃなくて。つか今何時？あー６時か。
確か７時から朝食だ。頭がやばくて思いだしにくいな。超ショック。なんてな。
うん。我ながらギャグが寒い。今、冬だから余計にな

俺は今悩んでる
・・・今は朝食食った後である。
時刻は７時５０分。８時から授業（授業って言っても全部AO関連。高校生しかいないからみんな授業って言ってる）が始まるのだが。。。
別に飯が不味かったわけではない。
なんで悩んでるかって？壁についてだよ。正確には穴が開いた壁。さっき取り乱した冬帰のエネルギー粒子発射によって貫通されかけた壁。最低出力で撃ったらしい。冬帰のAOは射撃重視になってるため射撃武装が揃ってる。ハイエネルギー・スナイパーライフル、略してHESR。そして標準的なエネルギーライフル。低エネルギーなエネルギーピストル。格闘戦の武装としては・・・　プラズマサーベルぐらいだろう（プラズマを放出しそれを電磁波により固めてサーベル状にする武装。俺のホワイト・アースにもついてる）
俺のホワイト･アースはもともと格闘戦用に開発されたぞ。「斬月十五夜」がそのいい例だろうな。だから格闘戦に持ち込むために機動性に特化している。第2形態（セカンド・モード）に移行したら格闘戦オンリーの機体になりそうで怖い。ビームガトリングガンとファンネルは後付け装備だし。ん？第2形態ってなにか？ああ、AOには第2形態まであってな。第2形態になると第1形態（ファースト・モード）を超える性能になるんだよ。中には第3形態（サード・モード）にまでなるAOがあるらしいぞ。以上
俺のホワイト・アース（めんどいので以下WA)は機動性特化なのでそれなりの仕様がある。まず粒子加速（アトラティクス・テレポート）
アトラティクスのところは開発者がつけたそうな。ネーミングセンスあるのかないのか。・・・ないだろ
まぁ粒子加速とはな、WAの装甲ごと搭乗者を粒子化するというトンデモ機能。そのまま一瞬で半径１０ｍ以内なら移動可能。搭乗者に害はない。俺も何回か使ったがすごかった。
そしてアーマー・オプション　レーダージャマー（略してAORJ）その名の通りAOのレーダーを使えなくする装置だ。結構役に立つ。応用すれば敵レーダーにはWAだけ映らないってことになる。つかWAは最近作られたもの。もともとは対AO用に作られたAOだ。つか殺し合う気満々だった敵さんが日本軍の「この戦争が終われば我々はAOの開発技術を開示する」っていう通信来たら180度態度を変えたんだぜ？すげーな。AO。


てなわけで壁の穴はカレンダーで隠すことにした。微妙だけどいいだろう。うん。

授業（？）５分前。なんとか間に合った。
しかし教室に滑り込みで入った俺は足を滑らせて盛大に転んだ。
もうそこからは笑いと大爆笑の嵐。２分後に笑いがやっと止んだ。そこまで笑っちゃいけないぞ。
その後ドアをガラッ！と開けて入ってくる人影が一人。我等が鬼教師・・・じゃなくて教師（？）だ。（これまたここは学校ではないので正式には教師じゃない）
名前は「堕舂　虚美」（だつ　きょみ）だ。ちなみに女。なんで変な名前の人しかいないんだ。



そこからは朝のうんたら（めんどいのでこの表現）が終わって今は９時。１時間目（？）に突入。
そこで鬼教師の口から飛び出した一言。神聖な一言だ。心して聞けよ。
「今回はAOの演習をやることにした。しかし訓練機では性能が低く今回の演習には役立たない。なのでこの場に居る専用機かカスタム機持ちに演習をしてもらうことにした。使用AOは霧夜の『ホワイト・アース』。そして冬帰の『フル・ウェポンブルー』だ。演習はドームの中で市街戦を模したものとする。以上だ。各自９時５０分までにはドームにいけ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え？
一瞬何言われたか分からんかったよ。チラッと冬帰の方見たけど俺と同じ反応だったよ。

その後一応ドームの方行ったら見事に市街戦の舞台が用意されてたよ。
えー？

てなわけでAO展開。体をAOの装甲が包み、手には武装が現れる。そして頭にはAOからの莫大なデータが送られてきた。第１形態でも性能がいいからいんだよな。このホワイト・アース
隣では冬帰がカスタムAO「フル・ウェポンブルー」を展開していた。
そこからお馴染み（笑）の鬼教師から一言
「展開は終わったな？これより演習を始める。双方指定の位置に移動。移動が終わったら開始する。それからは実戦と同じように本気で戦ってよい。これは戦争が終わった後に他国からAOが来たときのための演習である。・・・気を抜くな、本気でかかれ」
ハッハッハッ。それは「本気で殺し合え」と言ってるのかね？って無茶がある。AO同士で本気で戦ったらドーム壊れんじゃねェノォ？？


「開始！！」
その一言と共にニ体のAOがブーストを使って高速移動。
俺はまず接近戦に持ち込もうとしたのだが・・・
そこで出てくる出てくるビームの嵐。
冬帰のフル・ウェポンブルーは俺のホワイト・アースと同じファンネルが搭載されている。俺のとは違って板状だけど。
そのビームによって目の前の市街戦を模すためのビルが溶けていった。ビルに囲まれたこのフィールドでは動きにくい



さてどうなる？？？続きは後でだZE!

「がっ！ゴッ！ドッ！ヤベッ！」
間抜けな声だが、これが今の俺の状況。なんとかビーム（レ−ザーでも可）を避ける。
そのまま何とか少しデカイビルの陰に隠れるがこのビルが壊れるのも時間の問題だろうな。なんか映画みたいに脆くなってるし。そこでAOから声が聞こえたんだよ。たぶん通信。でも、自分に向けたものじゃなくて独り言っぽいな。
「フン。隠れ続けるか。なら炙り出すまでだ」
ん？この声、冬帰だな。いや、絶対そうだ。・・・炙り出しってなに？なんか嫌な予感しかしねーんだぜよ。
そのとき、AOが飛ぶ音。つまりブーストの音が聞こえたんだよ。まぁなんていうか「ブォー」って音だよ。んで「？」って思って俺は外を見上げた。そしたらAOが飛んでた。冬帰のカスタム機だ。そのAOから板状のファンネルが展開された。そのファンネルの群れは冬帰のAOの下面につき、エネルギーを互いに発生される。ハタから見ればバリアーかな？

そしたら冬帰が下面に展開されたファンネルに向かってビーム（エネルギー）ピストルを乱射し始めた。

放たれたエネルギー粒子はファンネルが展開したエネルギーの波にあたり・・・
何本ものビームの雨となった。
「どわぁっ！！！！！？？？？？」
変な声を上げたが、普通の人間ならこうなるはず。空から無数に降ってくるビームの雨が機体の周りに円形状に展開されたAフィールドに当たる。Aフィールドのおかげで攻撃は防がれているが・・・　エネルギーの消費が激しくなった
『エネルギー残量。激しく低下。機体限界稼働時間、予想域では残り20秒です。』
送られてくる情報を頭が整理する中、AOから合成ボイスが聞こえた。
「マジ！？」
そういう中でもエネルギーは減少していく
『エネルギー残量。残り2％。機体限界稼働時間、残り15秒」
マジで死ぬ！！！とか叫んでも相手は止まらない。当たり前だ。鬼ごっこでマテー！とか言っても待ってくれないのと同じ。
しかし、どうしたことか、俺の頭は全力で勝利を選んだ。フル・ウェポンブルーの座標を確認し、斬月十五夜を装備する。この状況で万全の出力を出せると思ってない。せいぜい1％ぐらいだろう。引き出せるのは。

それでも残月百霧は圧倒的な攻撃力を生み出す。

「うらぁああぁああああぁぁぁぁあ！！！」
叫び（雄叫び？）を放ちながら、斬月十五夜のリミッター解除を行う。ジェネレーター直結で放たれるエネルギーは並ではない。エネルギー粒子を爆発的に発生させ、『残月百霧』となった剣はその巨大な刃先をフル・ウェポンブルーに向け、そのまま切り裂く


「なっ！？」
私は突然出現した巨大なエネルギーソードを捉え、それが何かを知った
「残月・・・・百霧か！」
あのソードはAフィールドを限界出力で発生させても僅か1％の出力で切り裂くことができるという最新型の最強の兵器である。しかし、エネルギー消費率がもの凄く高いので一撃必殺の武器となる。
しかし、先の攻撃でエネルギーを大量に消費したホワイト･アースが出せる出力などタガが知れている。
「・・・終わったな」

俺は残月百霧に変えた時にまた合成ボイスを聞いた
『限界活動時間。残り2秒』
「チッ！」
フル・ウェポンブルーを機体のメインカメラが捉え、自分の脳に送られ目で見れるようになる。そして・・・

残月百霧とフル・ウェポンブルーがぶつかり合った

「………は？」
これまた変な声を上げた俺だったが、答えは単純明白。あっちのAOがエネルギー刀を受け止めた瞬間、機体のエネルギーが無くなったからだ。
『エネルギー、零。予備バッテリーも稼働不可能』
合成音声の何時聞いても不気味な声を最後に機体が止まり、落下していく。真下にあるビルに落ち、それと同時にビルが倒壊する。
基本、AOの搭乗者はAOの補助があって動かせるものだ。AOの補助がなければ、機体はただの動かない鉄塊だ。
「っ！エネルギーはあと２秒はもったはずなのになぁ」
そんなことを言ってたら、鬼の声が飛ぶ
「フン。専用機持ちがカスタム機持ちに敗北するなど…、無様だな」
「はい、すみません」
なぜ負けたか意味がわからなかった


それから１カ月たったんだZE！戦争終わったぜ。外国もAOの開発に取り込んでる。まぁ、一か月前の話で今は外国でAO操縦うまい奴！って感じでニュース報道されてるぜ！あ、言っとくけど施設はそのまんま。つか各国がAOを軍事力にしてる〜。日本終わった？

負けた理由？なんかエネルギー吸収装置がついてるんだと。はぁ〜。ん？鬼が来たぞ。総員！姿勢を正せ！
「あ〜。重要…？な知らせがある」
は？何？重要って。AOの学年別バトルは夏でしょ？…まさか！？俺施設退去！？
「……新しくここに入ってくる者が三人いる」
………え？マジ！！！って感じにここが湧き上がったぞ？…ん！？あれを聞かねば！
バッと手を上げて俺は要件を言う
「教官殿！！男は入って来まするか！？」
「来ない」
一撃即答だった。俺は机に項垂れる。周りから笑いが起きる。
「入ってくる三人は全員女。ここがAOについて一番優れてるということから入ってきた。つまり国外からだな」
これまたマジ！！？？の騒ぎ。こら。静かにしなさい。
「では入ってきてもらおうか……」
そこで入ってきたのは…………