act1
廃墟に響く銃声・・・男の悲鳴・・・

男の声が聞こえる・・・・
お願いだ・・・殺さないでくれ頼む
なぜ・・・俺がこんな目に遭うんだ?
銃を突きつけてる方は女・・・
いや女と呼ぶにはまだあどけなさが残るので少女と言うべきか
少女は一言そんなの知らないよと言うとためらう事無く引き金を引いた
廃墟に一発の銃声が響き後には静寂だけが残った・・・



・・・・・相変わらず仕事明けの朝はけだるい・・・
(人を殺すのには慣れたし、殺した相手のことも気になったのは一人目だけだ)
(罪悪感と言うわけでもない何人殺したなんて覚えてもないのだから)
こういう時はお風呂にゆっくりと浸かって寝るのがいい
今回はなかなかいい金になったしちょっと贅沢するかな?
(私たちスラムの人間でも入場チケット買えば街に入れるからね)
・・・・・あっ厄介な人が・・・気づかれないように裏道通るか
あら〜るきちゃ〜んじゃないの〜
・・・遅かったか・・・
(この人は自称レミさん本名不詳、身長2mオーバー)
(スリーサイズ上から100オーバー、100オーバー、100オーバー・・・)
(すっごい力持ちで溝にはまったトラックを一人でひき上げたし・・・)
(要するに・・・ニューハーフと言うやつだ・・・)
(私の育ててくれた親代わりでもあるので一人暮らししだしてからも
いろいろ心配してるようだ・・・心配される資格など無いのだが・・・)


そ〜いえば〜今日お暇かしら?
お暇なら鳥籠にショッピングに行かないかしら?
(街にか〜どうせ行く予定だったし・・・)
私も行く予定だったし、ただこれから寝る予定なので夕方でよければ・・・
あらじゃ〜夕方4時ぐらいにるきちゃんのお家に迎えに行くわ
えっ私がレミさんの家まで行きますよ
あら嬉しいけど・・・るきちゃん寝起き悪いからねあたしが起こしに行くわ
それじゃ〜またね〜るきちゃん
(レミさんにとっては私はいつまでも子供か・・・)
(ちょっとだけ・・・嬉しいけど・・・)

・・・・・・・・早くシャワー浴びて休むとするか・・・
そうして私は家に向かって歩いていった・・・



目覚めた時ひどく寝汗をかいていた
寝間着代わりに来ていたTシャツが体に張り付くほどだった
汗を流すために私はシャワーを浴びていた・・・
(そろそろクーラーを修理か新しいの買うかしなければ・・・)
外付けの鉄製の階段を上る足音が聞こえ・・・程なくチャイムが鳴った
私はシャワーを止め掛けてあったバスタオルをまとって玄関のドアを開けた
・・・・・るきちゃん起きてたのってなんて格好で立ってるの!!
女の子なんだから・・・あたしだからいいものを男の人だったらどうするの全く!!
・・・・・とりあえずレミさん中で待っててください準備してきますので
は〜い・・・ゆっくりでいいから、るきちゃん
私は着替えと出かける準備の為に寝室に戻った・・・



レミさん・・・お待たせしました
あら〜早いわねって・・・・・もうちょっと女の子らしい服装にしたら?
この服装が動きやすいので・・・駄目ですか?
(・・・これはこれでいいかもね〜半袖のシャツに短パンのジーパン・・・)
(ただ少し胸元出すぎかしら?シャツのボタン二つあけは・・・悪い男が寄って来そうね)

あたしがなんとかするし・・・いいわよね
レミさん・・・この服じゃ駄目なら着替えてきますよ?
あら着替えなくてもいいわよ似合ってるしその服装、るきちゃんに
そっそうですか?それじゃ・・・行きましょうか?
そうね、さっそく行きましょう・・・るきちゃん
行きましょうレミさん
私達は街に向かって歩きだした