この小説は、夢に向かって頑張る皆にエールを送り続ける一人の青年の物語。
もとい、筆者のストレスの捌け口にして掃き溜め。
こんな駄文は汚物も良いところなので、読んだら風邪をひいてしまう可能性アリ。
登場人物
真中透
主人公。31歳。
小日向清十郎
妻と子に逃げられた窓際サラリーマン。30歳。
身分というよりは性根が底辺の男。
警察官になりたくて渋谷の交差点のど真ん中で叫び散らしていたところ、透に目をつけられた。
五十嵐未華子
渋谷のとあるキャバクラのナンバーワンキャバ嬢。21歳。
悪名高き清十郎の元妻だが、今のところ本編では出番なし。
※後日更新
蛇雅理故 No.17731069 2018年01月20日 00:48:30投稿
引用
東京都、渋谷区の喧騒溢れる交差点の中心で、とある一人の青年は唐突に自らの夢を叫んだ。
「警察官になって悪人どもに正義の鉄槌を下す!!」
そのすっ頓狂な咆哮の後、道行く人の99.9%が『なんだこのキチガイ』と思いながら白い目で見た。
残りの0.1%は彼に唾を吐き捨てた。
雲一つ無い今日の快晴たる日本列島で、夢を叫んでこんなゴミのような扱いを受けたのは恐らく彼一人だけだろう。
彼の名前は"小日向清十郎"。
さっき本人が言っていたが、ポリ志望の青年である。
ちなみに現在の職業はサラリーマン(窓際)。
30歳、バツイチで子供は妻に取られた。
妻の方が稼ぎが良いからである。
ちなみにその妻の名前は"五十嵐未華子"。
職業はキャバ嬢で、"一度落とした野郎はパンクするまで搾り取る"の信念を貫いた末にナンバーワンキャバ嬢へと覚醒した。
その後、稼ぎの少ない万年窓際社員の清十郎と暮らすのがバカらしくなり、未華子は息子の清四郎を連れて出ていったのだった。
その際、置き手紙も電話もLINEもなかった。
なんもなかった。
その時清十郎は決心した。
公務員に転職して、いつか絶対に清四郎を取り返してやろうと。
そして、未華子の栗をもう一度俺色に染めてやろうと。
俺の竿の味を思い出させてやる、と。
こうして復讐鬼と化した清十郎は、とりあえず手当たり次第に公務員試験を受けた。
だが、どれだけ受けても不合格の連続。
時として結果通知の紙に点数の代わりに"死刑"と書かれることもあった。
知能指数が絶望的だからである。
採点する人がバカバカしくなるほどのモンキーだからである。
だからこそ彼は今、猿みたいに泣きわめいていた。
悪に正義の鉄槌を下すなどという、明らかに彼のミジンコのような実力に追い付いていない発言をしていた。
それも公衆の面前でだ。
こんな見てるだけで目が腐りそうな蛮行、都の迷惑防止条例か何かで取り締まってコイツをブタ箱にぶちこんだら良い。
と、誰もがそう思うところだが、この男だけは違った。
この男だけは、清十郎を見捨てなかった。
その男の名はーー
「そこの、夢を抱きし青年よ」
「この俺……"真中透"が導いてさしあげましょう」
そう、これから始まるのは透と清十郎の断罪の物語。
世に蔓延る犯罪者達に、聖なる雷を叩き落とす旅の幕開けである。
蛇雅理故 No.17763071 2018年02月15日 15:39:15投稿
引用
「真ん中通るだと?」
「真中透だっつってんだろ」
「てめーが俺を導くだと?笑わせんな失せろハゲ」
透が現れた瞬間、名前を聞き間違える上に暴言を吐くというファインプレーを見せた清十郎。若干キレた透はとりあえず携帯していた釘バットで清十郎を撲殺した。短い悲鳴をあげて清十郎が倒れる。歩道の真ん中で血が広がっていった。
「何これ?血なの?汚染水の間違いだろ」
「きたねえ」
「こんなんハエも裸足で逃げるレベルだろ」
道行く人々の辛辣な声。これには流石の清十郎も我慢ならなかった。
「てめーら!人が黙って死んでりゃいい気になりやがって!」
その彼の怒号の瞬間、一人の男性が"お前は人じゃなくてゴミだろ?社会の"という的を射た正論を言ったことによって歩道は笑いに包まれた。和やかな雰囲気の中清十郎は何故か一人で憤っている。
とりあえず清十郎はそこにいた何人かをナイフで斬りつけ殺した。返り血を浴びながら怒りのままに殺戮をする。やがて彼の気が済んだ頃を見計らって、透は話を続けた。
「警察官になりたいなら、まずそうやって人を殺す癖を直さなくちゃ」
「……そんなことは俺も分かっているさ」
「良いか?警察官になるためには努力が必要だ。殺すことはおろか、殴ったってダメ。勿論刺しても、言葉攻めで自殺に追い込んだってダメだ。犯罪だからな」
「悪に悪は滅せない」
「……」
透に諭され黙りこくる清十郎。