第1話「始動」


ズン………ッ!!という全高20Mほどの巨人が地に足をつけて歩く音でさえ辺り一帯に響いて聞こえた…

時はU.C.0096 まさしく「戦後の世界」であった。地球に落下した5thルナにチベットのラサは壊滅的な被害を受け戦争終結直後では復興もままならず事実上「放置」という状況だった。

MSの中に置いてあるラジオからたえまなくニュースの声が聞こえてくる。戦後の残存ネオ・ジオン軍の処遇やラサについての報道である。いいかげんに飽きたレイテルはラジオの電源を切り外に投げつける。外に投げつけられたラジオは砂に埋もれて行った。
その光景には目もくれずレイテルはコクピットハッチを閉じる。風の音と砂の音はこの動作によって断ち切られコクピットの中には静寂が訪れる。その静けさを破ったのは搭載されていた通信機だった。
「オイ、サボってないでさっさと捜索しろ」
受信先は戦艦……地球連邦軍強襲揚陸艦「ステイシス」レイテルの母艦でもある
「でもよォ、この機体…『Z?カスタム』だって元は砂漠向けじゃあないんだろ?無理矢理防砂カバーつけたおかげで機動性も下がるしよ。フツーにジェガンに任せてもいいんじゃねぇの?」
そう、彼の機体『Z?カスタム』は本来宇宙用であった機体を改良した機体なのである。しかし無理に砂漠用に装備を付けたおかげで機動性も若干ながら下がっている。一歩一歩踏み込むたびに機体の各所に砂が入ってくる

彼らが捜索を行っているなのは……チベットの「ラサ」…そう。かつて地球連邦政府があった地なのである。5thルナ落下により今は砂の山と化している地なのだ。彼らはそこで捜索を行っている。何の捜索かと言うと…?



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何時まで続くか分からない小説です。途中で打ち切りとか可能性高いです