妄想で、こんな世界あったら良いなってのを文章化していきます。
暇つぶし。
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古峰 No.11782758 2012年04月14日 17:36:08投稿
引用
僕は渚に立っていた。
夕日が沈むのだろう、空を紅く染めるのは陽の光、紅蓮の空。
街灯は街を静かに照らしていて、それでもしかし、まだ主役は彼らじゃない。
石畳の通りを歩んでいけば、近くに噴水を見つける。色はそんなに綺麗じゃない。
晴れの昼間なら綺麗だろうね、そんな事を上の空に、水辺を見つめてベンチにぽつり。
──散歩ですか?
老婆が尋ねる。聞けば近くでクレープ屋を開いているそう。
──また明日いらっしゃい
日は落ちたのかな。
近くの波止場の宿にて、今日は夜を明かす。
明ければ、早暁の渚に立ってみた。綺麗な海、水も蒼い。
水路を横目に、近場の大聖堂へ。ここには何が祀られているのだろう。案内の壮士に尋ねてみれば、ここは海の神を祀るのだそう。手を合わせて祈った。
昨日の老婆に会いに行く。チョコレートのクレープを食べていると、彼女はここの昔話をしてくれる。
昔、悪い悪魔がこの街を襲ったとき、二匹の幸せの鳥が街を救ってくれたそうだ。
町の中心部には、今でも秘密の花園があって、二匹の遠い子孫が今でもいるとか。あくまで噂らしいけど。
聞いたところに行けば、秘密とは言えないが、綺麗な公園があった。
水が好きな街なんだな、と、散策をしていると、不思議なオブジェを見つける。何かの記念碑だろうか。
近くの水葵の草の下に、浅葱糸の羽を見つけた。これは不思議な羽、伝承の鳥かな、と気付けば微笑んでいた。
街は賑やかで、それでいて尚静かに煌めいていて、青い糸と緑の布地のカーペットみたい。
陸から離れた憩いの場、照りつける太陽、石の街。
今度は誰かを誘ってこよう。
古峰 No.11785553 2012年04月15日 23:36:40投稿
引用
樹氷をかき分け進むと、遙かに霞む山々が見える。しかしそれらは未だに木々にかさばり、出番ではないと足下を覆われる。
足が雪に埋もれる。必死に足を前へと進めるが、上からしんしんと降る結晶が美しく邪魔をする。
知り合いのアルピニストに教えられ、セドナの様な優美な景観を我がモノにしたいと、欲望をそこに剥き出し体を運んだのは私だ、自然は悪くない。ただそれに感づき邪魔するのだろうか、私にはこれが心地良い。
凍った木々の開けた真ん中にある古株に腰を下ろし、白く立ち上る自らの息をぼうっと見つめながら、リュックの中から昼食を取り出し口に運ぶ。足が冷たい、体を温めようと一つ思いついたが、うまく手が動かず痒い。私はこれに満足だ。
枯れた藪から狐が顔を出す。まだ若い雌狐は、子を体に抱きしめながら、我こそは、とあざ笑うように、冷たく微笑む。私にはいない。だがこちらには自然がついている。数では負けようが、私は気持ちで勝っているのだ。私の方がここを愛しく思う。考えられるか御前に、この景色の素晴らしさを。
川は流れている。まださほど寒くないのではないかと。空気を綺麗に凍らせて聳える母のような山々を見上げ、私は今挑もうとしている。凍ってオブジェとなり見せ物になるのも、ここなら悪くないだろうと安心感を感じる。絶海の果てに見たこのフロートアイランドこそ、私の望んだ舞台だ。
凍てつく寒さが彼を襲う。陽に照らされて輝く雪雪が彼を暖める。斜面に深くつもるそれらは、彼を飲み込み動かなくさせるかもしれない。新しい発見をそこに見て、誰より先に山を知ることになっても、伝えられないのが死ぬ程辛いだろう。手でかき分けながら、手に感じる感触を一つ一つ味わいながら、山陰に黒く染まる雪を纏っていった。
4時間の散策の後、知り合いの彼が迎えに来る。
どうだったか、面白かったか。
聞いてくる彼を余所目に、私は軽く微笑んでいた。
古峰 No.11791697 2012年04月18日 17:48:59投稿
引用
ある港町に来ている。
周りを見れば綺麗な石畳のアート、少し見上げてみれば洋風の洒落た建物が並んでいる。
建物の間に通された細いロープには、それぞれの家庭の味が滲み出ている色とりどりの洗濯物が並んでいる。小さいのから大きいのまでが、僕を歓迎している。ありがとう。
裏路地の通りの階段を過ぎると、中広場にやってきた。子供たちが若い声をまき散らして遊んでいた。側では奥様たちが談笑している、よく見る午後の光景である。
手元にケープだろうか、織物をしながら、アロマの香りを匂わしている。
少女らも居た。
水路に足を浸し、流れる水に目をやりながら、友と語り合う。ボーイフレンド友にいる子もいる。金色の髪は風に靡き、陽光に照らされて輝く見えるのが、フリルの可愛らしい服に酷く似合う。
広場を抜け、港へ向かった。白い髭や黒いハットを被り、忙しそうな営業マンをたちまちかわしていけば、綺麗に碧く映える海が見えてきた。
桟橋、いや、もはや石廊だろう。海の方へずっと伸びるそれの先には、遙か高く一閃してそびえ立つ塔があった。水を写し碧く輝くガラスのような建物は、風を纏って堂々と立っていた。
近くの漁夫に話を聞いて、深く長い歴史があるのだと聞いた。あの色も、長きの間にどれだけ濁ってあの純粋さなのだろう、優美に塔は静かに語るようだ。風と潮騒が唸る。
塔の中はいくつもの階層に分かれて、螺旋の階段や回廊、大部屋に支えられていた。中は涼しく心地良く、肌に触れる空気が実においしかった。居るだけでも清らかな心地にさせてくれる空間が、そっと背中を押して前に進んだ。
一番上には礼拝堂があった。ここを守る精霊が住んでいるという伝承があるそう。その大部屋の脇には上へと続く大階段がある。
覗けば海が遙か下に見えた。落ちたら何時間で水に触れるか、考えただけでも気の遠くなりそうな。階段はそんなに傾斜が強くなく、だがしかしひたすらに長かった。
頂上のルーフの休息所に付くと、港どころか大陸が一望できた。遙か大地は向こうまで続き、水を見れば氷まで見える。
ついて間もなく、意識は空へ飛んだ。
柔らかい雲、地面の見えない蒼天、長さの分からない柱、中心に塔。大きな砂の鳥に乗っている。ぽかぽか暖かい。塔の上に連れて行ってくれるのか、旋回しながらゆっくりと上がる。雲が触れる、冷たい。
何もかも開放された気がした。一日でも長くそこに乗っていたかった。
例え夢でも。