とりあえず一通り遊んでみて思ったことを
100点満点からの減点法で採点

良い点

操作性
非常に良い。
かんたん操作とガッチリ操作の2種類の操作方法を選択可能であり、特にかんたん操作の場合は、ほとんどのアクションをボタンひとつで出せるので、誰でもキャラクターを思い通りに動かせる点が良い。

BGM
歴代のDQシリーズのBGMが各所で流用されており、懐かしさを感じた。

キャラクターがフルボイスで喋る
声優の声がキャラクターの雰囲気と合っているので、違和感はさほど感じなかった。
細かいところだが、街の住人なども一言だけなら音声入りで喋る。

グラフィック
かなり綺麗。
特にイベントムービーは、上述のフルボイス仕様と相まって思わず見入ってしまうほど。

モンスターの動き
とても丁寧に作り込まれており「ドラクエのモンスターは実際にはこんな風に動くのか」と思わず感心した。
特にキラーマシンなどの機械系のモンスターは、動く時に機械音がする、電気系の攻撃でショートする、ダメージが蓄積すると煙が上がるなど、細かいところまで考えられている。

悪い点

快適性 (-10点)
●リトライできない
失敗しても、すぐにやり直しできない。
そのミッションをいちいち街に戻らずにその場で最初からやり直す機能が欲しかった。

●ロード時間が長い
ミッションに赴くたびにロードを行うことになるが、毎回約10秒待たされる。

●チェックポイントがない
例えば、ギガンテス戦では直前にザコの集団と戦うのだが、ギガンテス戦でやられた場合にザコ集団戦からやり直しさせられるため、ストレスが溜まる。

●演出をスキップできない
必殺技や大型モンスターを倒した時の演出
クエストクリア時のキャラクターのポーズシーン
クエスト受注・クリア時に鳴る音楽など
ゲームのテンポを崩す演出が多い。

ストーリー (-3点)
良くも悪くもドラクエらしいシンプルなストーリーであり、理解しやすいが、個人的にはもう少し捻りが欲しかった。
というのも、終始「光」と「闇」というキーワードに固執しており、先の展開が読めてしまうのが残念。

登場するモンスターの種類が少ない (-4点)
ほとんど色違いの種族。
(スライムナイトとメタルライダーなど)
ステータスの違いだけで攻撃パターンもほとんど変わらないので、後半ステージに進むほど飽きてくる。

アクセサリー (-5点)
種類は多いが実際に使えるものは少なく、装備しても本当に効果があるのか実感できないものがほとんど。

大型モンスターのHP (-4点)
ボス並みに高い。
倒すのはそれほど難しくはないとはいえ、いかんせん倒すまでに時間がかかるため、ゲームのテンポを崩しているように思えた。

錬金 (-1点)
武器や盾、その他の装備品も錬金で作成、或いは強化できるようにして欲しかった。
せっかく錬金システムがあるのに、これは勿体無い気がする。

防衛戦 (-10点)
これが一番のマイナスポイント。
人を守れというのはまだ分かるが、途中からは石像や民家、門などのオブジェクトを守れと要求してくる。
しかも、この防衛戦がやたら多い。

こちらのレベルがよほど高くない限り、戦闘での立ち回り方がほぼ固定されてしまうため、戦術に自由性がなく、”やらされてる感”がある。

総評:63点

こうした正統派のドラクエにアクション要素が盛り込まれたのはDQソード以来の試みであり、まだまだ細かい部分に粗が見られるが、これが第1作目だとすれば間違いなく及第点以上の出来だと思った。
『今だからこそできるドラゴンクエスト』のキャッチコピーに相応しいゲームだと言えるだろう。

ただ、私自身このゲームにはただひたすら押し寄せる敵を吹っ飛ばし続ける爽快感を求めていたので、前述の防衛戦の影響で「無双」というほど無双することに集中させてくれない点は幾分残念に思った。
逆に頭を使って、より戦略的に戦いたいと考える人には間違いなくオススメできるゲームだと思う。