無双シリーズはたまに買う程度ですが
敵を斬る爽快感そのものは充分に出せていると思います。
グラフィックも5までと比べると格段に向上しています。
共闘感や臨場感を重視する自分としては、今作の絶招秘計のような戦略の幅が広がるシステムは素晴らしいと思いました。
内政面も5から数段進歩しました。
エディット機能も顔の細部まで作りこめるようになっており、全体的にかなり面白いゲームになっていると思います。

ただ、プレイヤーにばかり活躍させようとするあまり、味方武将をおざなりにしたアクションパートでの「プレイヤー贔屓」がかなり目立ちました。
今作で特に気になった不満点を挙げます。

・味方に無双乱舞が当たる
今作は乱舞の仕様上、味方の攻撃に割って入られると乱舞が安定してヒットしないのはわかります。
でもだからと言ってプレイヤーの放った無双乱舞で味方が派手に吹っ飛ぶのはどうかと思います。というか明らかにおかしいです。
正直この時点で共闘感もへったくれもありません。
味方にも当たるようにしないと乱舞が外れる場合がある?いいじゃないですか、自分一人で戦ってるんじゃないんだから。
敵をかっさらって行った分、味方がまともなダメージ貢献してくれるように調整すればそれで丸く収まります。

・画面内におけるNPC⇔NPCのダメージ量が少なすぎる
味方の呂布の乱舞で吹っ飛んだ雑兵の大群が一人残らず立ち上がる、なんてこともザラです。
画面外での武将同士の決着や拠点制圧のペースはかなり丁度いい感じなんですが、プレイヤーの視界に入った瞬間からNPC同士の戦いに臨場感が全くなくなります。
ついさっきまで破竹の勢いで敵拠点を攻め立てていた仲間も、せいぜいガードめくり係としてしか働いてくれなくなります。
次回作ではNPC間のダメージ計算式を見直してもらいたいです。

・敵がプレイヤーしか狙わない
これが一番の不満点です。
軍団対軍団のはずなのに、常に一人で敵の相手をしているかのようです。
敵の武将から雑兵まで、特殊な状況を除いてプレイヤーに攻撃する以外の行動を何一つ取りません。
本陣だろうが総大将だろうが完全シカトでプレイヤーを付け回します。
同行中の味方武将はその傍で雑兵と戯れていることも多いです。
味方と一緒に進軍するメリットが非常に薄いです。
昔はこんなんじゃなかったような…
これは今からでもパッチで直せるものなら直してもらいたいぐらいです。

・混戦時の味方のステルス
処理落ちに関してはある程度仕方ないかな、と思う部分もあるのですが、これまた恐らく爽快感を損なわないように敵は優先的に残るようにしているんだと思います。
その結果、割と早い段階で味方武将が画面から消えます。「一人で戦っているかのよう」ではなく今度こそ本当に一人になります。
例えば一つの拠点内に5対5なら実際は3対5になったり、更に数が増えて8対8とかになってくると味方が全員消えて1対8になったりしますw

以上、「共闘感」の観点からの不満がかなり多かったです。
プレイヤーにばかりスポットライトを当てて、味方武将はただのお飾りというスタイルはあまり好きにはなれません。
もっとも、「画面外」に限って言えば味方の強さは過去最高クラスであり共闘感も感じられるシーンはそこそこあります。

文句言いながらも結構長いこと遊べているので、エンパが好きな方は買って損はしないと思います。