●一部ネタバレ済みでした…

推理もののゲームの面白さを決めるにあたって、ネタバレ済みであるかはかなりネックになってくる。すでにネタバレ済みの推理ゲーほどつまらんモンはない。
ダンロンは時系列が3絶望→1→2→3未来となっており2の周辺をすべてやっているため前後の出来事がすべてネタバレ済み。さらに公式から出た「おしおき缶バッジ」なるもののせいで誰が犯人なのかすらネタバレ済み…

ただ、複数の事件が入っている作品なので16人のうち犯人勢分かってるけどどの事件で犯人なのかはネタバレしておらず、さらにトリックや被害者などは知らないので十分楽しめるんじゃないかと思って期待していました。

…いやはや予想通りダンロンは意外な人物が死ぬ…w
とくに2つのタワーの事件などはトリックも非常に面白く、一部ネタバレ済みの推理ゲーなんか絶対つまらんだろwwというレッテルを吹き飛ばしてくれた。面白かったです。

●システムのつまらんゲームは話に関わらずつまらん傾向が強いけど…

システムの話いきましょう。
前作と同じような感じではあるものの大きく変わっているところが。

まず難易度の設定が飛躍的に上昇。
選択肢が増えたり、いまいち操作性のわからない剣で斬るゲームが登場。
難易度設定を普通にしているにもかかわらず全く意味が分からず適当にボタンを押しているとクリアの扱い。ところが適当でクリアできるのは最初だけであり、次からはどんどん難しくなっていく。他にもスノボゲームのようなものが新登場したり。
面白いんだろうけど初心者に対する解説不足が目立つ。練習モードなどがついていると良かったかも。
推理モノゲームにおいて、トリックや話の矛盾点がわかっているにも関わらず操作性のせいで先に進めないというのはとてもイライラするもの。

また、序盤の学級裁判にて「七海が見張っていた所に九頭龍が現れてすぐ去ってった」という話で、「アリバイが無かった」という矛盾を指摘するのが正解なのだが「ずっと床下に隠れていた」というところを指摘するとアウト。「見張っていた七海と顔を合わせてすぐ去っていったのだから床下にずっと隠れていたわけがない」と現実の会話なら成り立つもののゲーム的にプログラムされていないせいでアウトの扱いに。
ちなみに床下の選択肢をスルーしてしばらくするとアリバイが無かったという選択肢が出現するのだが、序盤でこういうシステム的な不発を食らったせいで以降「絶対コレだろ!」と思う選択肢が出ても一旦全部の選択肢が出るまで選ぶのやめておこう…というスタイルに。
やはり「トリックが分かっているのにシステムに左右されて先に進めない」というのが致命的。

マップ移動や特定の場所に一瞬でワープできるシステムなどは前作に比べて格段に良くなっていたんだけどね。

●そういえば音楽は?

今回のダンロン2は主に1の音楽を継承しつつ新規BGMも何曲か入ってました。
そもそもダンロンの音楽はマリオシリーズのようなメインのメロディラインがなくキーボードの自動伴奏のようなものがひたすら続いているような曲が多い。
なので音楽だけ聞いていると退屈な感じなのだが(サビなどがなく音楽にメリハリが無いのでのんべんだらりとしていて曲そのものにあまり魅力がない)そもそも推理ゲーなので音楽より推理に集中したいところ。
余計なメロディラインで推理の気が散るよりバックで伴奏といった方が作品に合っているといえる。

●よっしゃそろそろキャラの話行こう!

ダンロンシリーズは裁判フルボイスでそれ以外は一部ボイス。
ベテラン声優が起用されており聞いていてイライラするボイスは無い。
今回もアクの強いキャラがたくさん出てくる…のだが、いかんせんエロネタが多すぎる。
3でも感じていたことだが花村、罪木、左右田とエロ・下ネタ系を度々主張しすぎるキャラが多すぎ。
いろんな個性のあるキャラの中に一人そういう系が混じっているならわかるがたった16人の中に3人もおり、しかも作中何度もエロネタが連発するのはいただけない。
そもそも18禁のゲームならわかるがあくまで推理ゲーとして事件を楽しみたいのにこれはもはや不愉快の域であった…

また、どのキャラも犯人の可能性がありどのキャラも平等な立場で扱われるのもダンロンの良さだと思っていたのだが狛枝の主張が強すぎる。これダブル主人公なの?というレベルで一人だけ出番が優遇されすぎている。
モノクマのブラックさも前作に比べてイマイチになっている気が。なんだコイツかわいい系のマスコットキャラかと思ったら得体の知れない黒さがあって怖いぞ…っていうのがモノクマポジションだと思っていたんだけど…。イマイチ元ネタのわからないパロディネタが多く元ネタが分からないと楽しめない感じになってしまった。

そんな中で澪田はいいぞ…ストレートでわかりやすくて元気でさ…(でもデート終了で得たスキルがあまり役にたたなかった;)


●それじゃ肝心のストーリーの話をしよっか…

すでに述べたが大まかなストーリーはすでにネタバレ済だったのです…個々の事件は知らず、トリックなどは大いに楽しめたがいかんせん動機がいまいちすぎてつまらない。
前作だと、殺すつもりなかったのについやってしまったとか、殺してしまったことに対する苦悩や後悔などがふんだんに感じられ、しかし殺しは殺しということで処刑されてしまう、そういう心理描写が面白かったのだが、今回の犯人はいまいち共感できるところが無い。これが1つ1つの事件をつまらなくしている。
推理ものは、意外なトリック、意外な犯人、そして「どうして殺してしまったのか」という動機と心理描写が面白いと思っているのだが面白かったのはトリックだけだったのである…

続いて大きなストーリー。これがだな…メチャクチャ問題でだな……
おおまかに言うとバーチャルな世界の話で、それは3でも当然登場していて、ところが3のレビュー記事で「3のせいで世界観台無し」というのをよく読んでいたため俺は「3で突然バーチャルな話に変わってしまってつまらない」のだと思っていた。
ところが実際は2の後半で突然そういう方向性に行ってしまい…。

名探偵コナンのような「現実的な殺人事件の話だけど少しだけ現実離れした要素(博士の発明品のような)が混ざっている」のが良さだと思っており、1の時も謎の力で世界が滅びた記憶も奪われた、といったような小さな要素による非現実が織り込まれていた。(とはいえそれでも十分多すぎたと思っているのだが)。
ところが今作は後半になるにつれほとんどがその手の話になり、最後の学級裁判に至ってはバーチャル世界がどのように構築されているのかについて語り合うことになる。ラスボスも、立場的にどう強いのか、そもそもどういう存在なのかがいまいちピンと来ない…

興ざめと言ったら分かりやすいだろうか、名探偵コナンを見ていたら犯人が魔法を使ったという流れになり急に中世ヨーロッパのファンタジーアニメに変わったと言ったら良いだろうか。
正直、ファンタジーが嫌いなわけではない。俺が楽しみたいのは現実的な世界で人が死に、その悲しみの上に推理と真相がある、そういうのである。(ちなみに3は第1話からバーチャル感満載だったので途中から方向性が変わった感が無く大いに楽しめたのである)

●むしろクリア後のおまけ要素が…

本編で死んだキャラも全員登場し、どのキャラも平等な扱いで探索や掃除のミッションを与えながら任務をこなしていくアイランドモード。
…圧倒的に本編より面白いじゃねえかよ…
いかに効率よくミッションをこなすか、掃除デーにならないために適度に掃除もしなきゃいけないし、回復アイテムも作らなきゃいけないしである種のパズルゲー。
各キャラとの休暇もあり、何よりどのキャラも平等に扱われているのが嬉しい。俺は同じ立場のキャラなのに特定のキャラだけ優遇されていたりするのが嫌いである。

●総合評価

【おすすめする層】
・キャラ単体や声優推しの人

【やめといたほうがいい層】
・コナンや金田一、逆転裁判のような現実的な殺人事件を解きたい人

10点満点中3点
うち1点はアイランドモード分。



…はっきりいって、「過剰な期待をしすぎた」のが最大の敗因だったと思われる。
トリックなど面白いものはいっぱいあったので「事前に犯人ネタバレ済みだったからつまらなかった」とは到底言い難い。

2のレビューを読んでみたらやはり「後半の展開がつまらない」という意見が多数。
俺は逆に3でバーチャル展開になるの分かっており、「2のキャラがどのように絶望落ちしたのかを3で見たかったのに洗脳ビデオだったという展開がつまらなかった」という意見をすでに読んでいたため「2にはバーチャル要素が含まれているものの演出力が高く不自然さやつまらなさを感じさせない」「2は面白い」と楽しみにしていたのが問題だったようだ。中古価格も高かったし。しかし実際ゲームをやってみると3で洗脳ビデオが出てきても違和感がない。
突然3で洗脳とか現実離れした展開になったからつまならいんだと思っていたが2でも十分現実離れしていた…。。