茨城県つくば市は、ITを教育現場に取り入れる活動を積極的に推し進めている。2018年4月に開校したつくば市立みどりの学園義務教育学校は、小学校から中学校までの義務教育を一貫して実施する、公立の小中一貫校だ。同校は開校からわずか1年で、IT活用が進んでいる「学校情報化優良校」として日本教育工学協会(JAET)の認定を受けた(認定期間:2019年4月1日~2022年3月31日)。
開校当初、みどりの学園義務教育学校のIT環境は決して潤沢ではなく、IT活用の熟達者がそろっているわけでもなかった。タブレット80台、PC40台などの標準的な設備と、小学校担当教員20人のうちプログラミング教育の経験があるのは2人という環境の中、教員の創意工夫により同認定を受けたという。
本稿は、みどりの学園義務教育学校のプログラミング教育に関する取り組み事例を紹介する。内容は教育ITイベント「第10回学校・教育総合展」で講演した同校校長の毛利靖氏の話に基づく。