私立「聖帝学園」は幼稚舎から大学までエスカレータ式の一貫教育、ミッション系のブルジョワな名門学園で、都内でも指折りの秀才が集まる進学校としても知られている。
そんな名門「聖帝」の女教師「南 悠里(みなみゆうり)」は、新任教師として赴任して2年目、中等部での授業の成果が認められたという事で、今年の春からは念願の、高等部のグラマー担当に昇格した。
しかし、有数の進学校として有名な聖帝にも裏の部分があった……。
落ちこぼれた学生達の受け皿としてのクラスが存在していたのだ。
高等部に昇格した悠里が担任となったクラスは、その中でも超問題児クラス……
職員室の間では通称「ClassX」と呼ばれるIII年E組だった。
担任となった教師は皆、胃潰瘍やノイローゼで退職するものが殆どだといわれている魔のクラス。
……しかし、その実、影響力がある生徒達が多い為、学園側も無視できない、……いわば無法地帯な特別クラスだった。
そしてそこは聖帝の落ちこぼれを仕切る、6人の超問題児[B6]がいるクラスとしても知られていた。
「──────勉強って何かの役に立つのか?」
勉強の意味を見出せない現代の高校生達を相手に、悠里はどうやって勉強を教え、そして、大学進学への道を切り開くのか……?