究極の選択、歌が奏でるストーリー
神代湊斗(かみしろみなと)は、詩波(うたなみ)市に住む高校生。
両親を早くに亡くし妹の風歌(ふうか)と二人暮らしだが、
学校では大勢の仲間たちに囲まれ、平凡ながらも楽しい学生生活を送っていた。
近頃テレビや新聞では、「人体が徐々に奇妙な形に変容し、感染者は理性を失って最後には狂暴化する」
というウイルスが海外で流行していることが伝えられ、
日本でも大都市にはすでに感染者が出始めているという噂も一部で飛び交っているが、
多くの人々にとってそんなニュースは遠い世界の話であり、
主人公たちもこれらの話題を現実感を持って受け止めてはいない。
そんなある日、湊斗たちの住む家に幼なじみの柊花音という少女が同居することになる。
幼いころから体が弱く、海外の病院に入院しなかなか外に出られなかった彼女だが、
最近は少し体の調子がよく、日本国内の病院に転院していた。
病状が改善されたため、湊斗たちの学校へ通うようになるが、
まだ1人では心配ということで、湊斗たちの家と病院を行き来する形で暮らすことになったらしい。
花音も数年前に両親を亡くしており、彼女に同情心と親近感を抱いている湊斗と風歌は、花音を快く迎え入れる。
花音が引っ越してきた後、彼女の荷物整理を手伝っていた湊斗は、
荷物の中に1台の奇妙な形のスマホがあるのに気付く。
しかし花音自身はスマホに見覚えがなく、なぜそこにあったのかもわからないという。
よくわからないまま、湊斗はスマホを預かって調べてみることになる。
預かったスマホをあれこれといじっているうちに、
湊斗はスマホの中に「Dream 4 You」というアプリが入っているのに気付く。
湊斗がスマホを起動すると、突然画面に5人の女の子が現れ、湊斗に話しかけてくる。
「危険がせまったら、私たちを呼び出して。あなたを守ってあげる」という彼女たちの言葉に、
よくわからないままにうなずく湊斗。
花音が同居し始めてからも、湊斗たちの日々は相変わらず平穏に過ぎていくが、
彼らの周りで「医療関係の調査員」を名乗る、天竺桂暁という女性がうろつき始めたころから、
徐々にその日常が崩れていく……