「あなたが、この世界の主です!」
カメを連れたやたら元気な後輩に誘われて、訪れた生徒会室。
そこに集うは、それぞれ一癖も二癖もある変わり者たちだった。
「君が来るのを、ずっと待っていた」
「あたしの内申がかかってんだから、協力しろ」
「代わりに仕事やってくれるんでしょ?」
ーーいったい、どうして、俺なんだ?
いきなりまくしたてられ、頭を抱える俺のそばに、うつむいて黒いオーラを放つ少女がいた。
「ど…し…わた……」
「は?」
「どうして、わたしは君を好きになっているっ!?」
「し、知らねーよ…!」
『星渡り同好会』
それは、一年に一度、七夕の夜に星を渡り、
『カルマルカ』に接続(アクセス)を試みる季節限定の同好会。
学園理事のお墨付きで生徒会直属と言われているがーーなんとも胡散臭い。
主人公・御影海人は嫌々ながらも、星渡同好会に籍を置き、
全く嚙み合わないメンバーたちと行動を共にすることになる。
『カルマルカ』に接続できた人間は、あらゆる束縛から放たれるという。
過去の罪からも、そして未来の恐怖からさえもーー。
響き渡る鐘の音に、彼らは何を願うのだろうか