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「MHF」の新たな門出を杉浦一徳プロデューサーが宣言。「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Autumn 2012」東京大会レポート
このイベントでは,タイムアタックや「VS.クエスト」を使った2on2の対戦でMHFのプレイヤー達が腕を競ったほか,東京会場ではMHFプロデューサーの杉浦一徳氏,京都会場ではアシスタントプロデューサーの宮下輝樹氏が,今後の展開についてプレゼンテーションを実施。また,イベントの終盤では,「フォワード.5」で実装される新モンスター「オディバトラス(HC剛種)」の先行体験会などが行われるなど,盛りだくさんの内容となっていた。
本稿では,東京・スペースクリエイト 自遊空間 BIGBOX 高田馬場店にて行われた東京会場の模様をレポートしよう。
東京会場は,大会参加37チーム74名,観戦50名の計124名が,京都会場には大会参加33チーム66名,観戦61名の計127名がそれぞれ来場。両会場とも事前応募多数のため,当日飛び込みでの大会参加はできなかった |
決勝トーナメントは罠の仕掛け合いになった
「VS.クエスト チャンピオントーナメント」
まずは,2人一組のチームで競われる「VS.クエスト チャンピオントーナメント」の模様から紹介しよう。
予選のタイムアタックで上位となった4チームが「VS.クエスト」を使った決勝トーナメントに進出し,そこで優勝を争うこととなる。予選/決勝ともに,武器・防具はあらかじめ用意されたものの中から選択する形だ。
この大会の上位入賞者には,トロフィー,オリジナル武器,最大1万2000Nポイントといった賞品が,また,10位や20位といったキリ番のチームと,全参加者の中から抽選で選ばれたプレイヤーにNポイントがプレゼントされることとなっていた。
また,大会に合わせて実施されたゲーム内イベント「来場者特典クエスト」をクリアしてから来場すると,Nポイントやレア素材などと交換できるイベントコードが手に入れられたり,ビンゴ大会では最大8000 Nポイントが当たったりと,来場するだけでもメリットが大きいイベントでもあった。
予選クエストは,「特異個体“エスピナス”1頭の討伐」。ガンランス,太刀,大剣を装備して挑戦するチームが大半を占めており,上位4チーム中3チームがガンランスのペアという結果となった。
なお,4位の「ももたこす」と,予選落ち最上位となった5位のチームでは,クリアタイムに13秒以上もの差がつくなど,決勝進出4チームの実力は図抜けていた。いかにエスピナスを突進させないよう立ちまわるかが勝負の鍵となったようだ。
順位/チーム名/使用武器種/クリアタイム
1位/上位陣は焼肉だな/ガンランス+ガンランス/2分13秒70
2位/クアル初見です/ガンランス+ガンランス/2分21秒70
3位/リア充闘技士/太刀+太刀/2分23秒66
4位/ももたこす/ガンランス+ガンランス/2分24秒93
決勝トーナメントでは,4チームがVS.クエスト「“クアルセプス”1頭の討伐」にて腕を競った。準決勝および3位決定戦は1本先取,決勝戦は2本先取したチームが勝利というルールだ。
なお,決勝戦では特別ルールが採用され「1武器種はチームで1回限り使用可能」という制限が付いた。このルールでは,チームメイトと同じ武器は使えないうえ,使用した武器は次セット以降選べなくなる。つまり,3セットを行った場合は,2人で合計6種類の武器種を使うことになるわけだ。
準決勝では,予選1位と予選4位,予選2位と予選3位のチームがそれぞれ対戦。いずれのチームも太刀のペア,片手剣または双剣と太刀という斬撃武器の組み合わせでクアルセプスの腹部を横から攻撃するという戦術を取っていた。
会場が最も沸いたのは,準決勝第2試合,クアルセプスを追って「リア充闘技士」がエリア移動した瞬間だ。なんと,彼らの着地点に対戦相手の「クアル初見です」が戻し罠を仕掛けており,「リア充闘技士」の1人がベースキャンプに戻されてしまったのである。このあと3位決定戦,決勝戦とも罠を駆使して相手をハメる戦術の応酬となるのだが,その引き金となったのは,間違いなくこのタイミングであった。
決勝戦に勝ち上がったのは,「上位陣は焼肉だな」チームと「リア充闘技士」チーム。決勝戦第1セットは,「上位陣は焼肉だな」が大剣+太刀,「リア充闘技士」が双剣+太刀という,斬撃武器の組み合わせとなった。このセットでは,「上位陣は焼肉だな」の選手が1回力尽きるも,大剣による麻痺攻撃が功を奏し「リア充闘技士」を制してまず1セットを先取した。
第2セットは,「上位陣は焼肉だな」が片手剣+ガンランス,「リア充闘技士」が大剣+片手剣という組み合わせで挑んだ。セットの前半では「リア充闘技士」が両選手ともうまくコンボをつなげたうえに,大剣の麻痺攻撃もあり,大きくダメージを稼ぐことに成功。途中,テンポが崩れて大剣を使う選手が力尽きることもあったが,このセットは「リア充闘技士」が獲得。
いよいよ最後の第3セットは,「上位陣は焼肉だな」がランス+狩猟笛,「リア充闘技士」がランス+ガンランスという組み合わせを選んだ。
実は両チームとも,第2セットまでに決着がつくと考えていたようで,このセットでの武器選択は相当迷いが見られた。そのためか,クアルセプスと真っ向勝負というよりは,相手チームを妨害する傾向が強くなり,両チームとも隙を突いて罠を仕掛ける様子が見受けられた。結局,狩猟笛によるスタンでダメージを稼ぎ,かつ相手を罠に引っ掛ける回数が上回った「上位陣は焼肉だな」が優勝を決めた。
●決勝トーナメント試合結果
優勝:上位陣は焼肉だな
準優勝:リア充闘技士
3位:クアル初見です
4位:ももたこす
フォワード.5の覇種と武具などを一気に紹介したMHF運営レポート イベント出張版
ここからは,予選と決勝の間に行われたプレゼンテーション「MHF運営レポート イベント出張版」の模様をお伝えしよう。
なお,来場者だけお楽しみとされていた部分や,4Gamerに掲載済みの事前情報記事やインタビュー記事と重複する部分などについては一部を省略している。
MHFプロデューサー 杉浦一徳氏 |
まずアップデートを控えたフォワード.5からは,覇種モンスターの第1弾となる「オディバトラス」が紹介された。杉浦氏によると,オディバトラスは6体実装される覇種の中でも,比較的狩猟しやすいとのことで,その理由を「より多くのハンターに狩ってもらいたいから」と説明。覇種として先行実装された“UNKNOWN”を狩っているハンターからすると,オディバトラスは少し物足りないかもしれないが,そのあと順次実装される覇種はどんどん強くなっていくと杉浦氏は語った。
続いて,それらの覇種から獲得する素材で生産や強化を行う覇種武具のデータが公開された。
覇種武器はいずれも最強クラスの性能を誇るが,注目すべきは片手剣「緋猛獄剣【虚無】」の高い麻痺属性や双剣「タイフェン=ダオラ」,ガンランス「天狼獄銃槍【白夜】」の砲撃レベル6といったところだろうか。
覇種防具は,「オディバ」シリーズが防御力最大751で,全部位に匠+3スキルが付与されることなどが紹介された。
防具の話が出たところで,フォワード.5で新たに実装される「狩護防具」については,杉浦氏が「ハンターがなるべく力尽きないように」と,そのコンセプトをあらためて説明。また会場では,同防具の「ダメージ減少効果」を検証する動画も上映された。
また覇種実装に伴い,「覇種イベント」が実施されることも明らかにされた。プレゼンで紹介された「覇種連続迎撃戦」は,覇種を狩猟し,指定された覇種武具を生産すると,2013年4月実装予定の「モンスターハンター フロンティアG」(以下,MHF-G)にて「オリジナルG級武具」がプレゼントされるというもの。
そのほかにフォワード.5で行われるリファインでは,ヒプノック/フルフル/ババコンガの各変種の肉質調整およびHCクエストにおける防御力の減少がアナウンスされた。
新スキル「いたわり+2」は,自分の攻撃を味方が受けても怯まない,味方の攻撃を自分が受けても怯まないというものである。
また,不要なアイテムを煮込んで「古龍種の剛翼」などに変換する新コンテンツ「グーク鍋」に関しては,「古龍種の上翼」についても検討したいと杉浦氏は話していた。
さらに,「イメチェンサービス」に新たな6名の声優陣によるボイスが追加されたこと,2013年1月から公認ネットカフェのプレミアム店舗にてVS.トーナメントを独自に企画・開催できるようになること,Nの塊にて「カリバーンFX」が生産できるようになることなどが紹介された。
そして,MHF-Gには,まったく新しいデザインの「エクスカリバー」が登場すると杉浦氏が告げると,会場からは笑いと拍手が巻き起こっていた。
ステージでは,MHFプレイヤーの都道府県別人口比率や,MHFにまつわる直近のデータも公開された。UNKNOWNについては,宮下氏がTwitterにて「覇種討伐,頑張ってください」という旨の発言をしたところ,「狩れないハンターをバカにしているのか」という反応があったとのことで,杉浦氏は,宮下氏がさびしそうな顔をしていたというエピソードを披露した。
ほかにも,高HRハンターやSRハンターなど,MHFをやり込んでいるハンターほど,「カラ骨【小】」をアイテムBOXに溜め込んでいる傾向が強いことも明かされた。
フォワード.5,そしてMHF-Gに言及した「気になるあの話一問一答」
ステージでは,MHFの現状を杉浦氏が説明する「気になるあの話一問一答」のコーナーも設けられた。
まず,配信時間が限定されているUNKNOWNクエストについて,杉浦氏は,通常クエストよりも難度が高いため,ハンターの負担を考慮して短めの設定にしていると説明。今後,配信時間にプレイできないというハンターへの対応も検討したいと話していた。
またUNKNOWNクエストの制限時間が20分と短い点に関しては,初めての覇種実装ということで,様子を見たかったとのこである。フォワード.5では,クエストの制限時間が40分に拡大され,20分以内にモンスターの体力をゼロにすれば討伐,それが無理でも40分以内に体力を一定以下にできれば撃退となることがアナウンスされた。
そのほかにも杉浦氏は,ギルド優先依頼の対象モンスター追加,切れ味ゲージを空色にできるランスの登場,過去に販売したキットの再販予定などを明らかにした。
なお,狩猟笛およびガンランスの変則リーチ武器については,そもそもの特徴やモデルデータの問題から,実現予定はないとのことである。さらに現在,有料アイテムを購入した際にイベントコードの入力を省略するシステムを準備していることも明かされた。
フォワード.5実装に先駆けた案件では,まずマイミッションの武器倍率が,武器倍率上限解放に変更されることについても,あらためて言及がなされた,杉浦氏いわく,「結論から言えば,今までの頑張りが無駄になることはありません」とのことで,一部ダメージが上限に達してしまうようなケースでも,MHF-Gでより強力な武器が登場すれば有効になると話していた。
また覇種防具と秘伝防具の関係についても,前者は特定のクエストにおいて優れた効果を発揮し,後者はオールラウンドに性能の高い防具として使い分けることを想定していると説明。今後も一方を持っていると,もう一方が無駄になるような調整はしないと,杉浦氏はあらためて宣言した。
さらに2012年10月3日から年10月15日10:00まで公開していたフォワード.5の先行体験サーバーに関しては,テスターとして参加したハンターによって不具合が発見され,首尾よく修正できたことを杉浦氏が報告。「実装当日に緊急メンテナンスを実施しなくてもよくなりました。参加してくださったハンターの皆さんには,感謝します」と述べ,MHF-Gの情報についても今後順次発表していくことを告げた。なお,MHF-Gの先行体験サーバーも公開を検討しているとのことである。
イベントのエンディングでは,杉浦氏が,2012年はMHF-Gの開発と並行して,フォワード.5で実装する6体の覇種を準備していたことにあらためて言及。氏は「盛り上がりに欠けるアップデートが続いたことで,MHFの将来を不安に思うハンターの皆さんも多かったかと思いますが,ようやく情報をオープンにできました」と述べ,最後に「MHF-Gでは,さらにいいゲームへと昇華しますし,それ以外にも“爆弾”を投入します。2012年で耐えた分,今後のMHF/MHF-Gは加速度的に盛り上がります」とアピールして,イベントを締めくくった。
「モンスターハンター フロンティア オンライン」公式サイト
- 関連タイトル:
モンスターハンター フロンティアZ
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