Gジェネシリーズの初代ですが、はっきり言うと色々と不便で理不尽に難しいです。

 まずステージは順番にプレイしますが、クリアした後のステージをもう一度やることはできません。どんどん先に進みます。つまり、機体の強化やキャピタルをためるために簡単なステージをクリアしまくるというのはできません。そのためデタラメに進めると最悪詰みます。

 戦闘においても問題があります。どうやら初代は敵に有利な補正が働いているらしく、自軍の攻撃は外れやすく、敵軍の攻撃は当たりやすいです。これは特にこちらの機体が弱い序盤で苦しみます。

 参戦作品も当然ですが少なく、シナリオはファーストから逆襲のシャアまで、一年戦争関連の08やポケ戦、外伝はシナリオ一つだけ(83はそこそこ)。F91、V、G、W、Xは主役機体だけです。よって後の作品、Fやワールド系等にはシナリオ面、機体収録数かなり劣ります。

 他にもロードが長い、テンション、チャンスステップがない、原作キャラはプレイヤー対戦だけ使える等、色々と厳しいです。

 悪い所が多くなりましたが、良いところもあります。

 まずシナリオはファーストから逆襲のシャアだけ充実ですが、ステージ自体は40程と、かなりあります。またファースト、Zは収録ステージも沢山あって様々な場面が再現されています。また、最初のステージがいわゆるガンダム、大地に立つではなく、レビルとドズルが戦ったルウム戦役なのは初代だけではないでしょうか? しかもこちらはモビルスーツではなくセイバーフィッシュという戦闘機で戦います。

 今にはないサポートユニットの存在も良い点です。移動力の低い機体にSFSで補ったり、砲台で攻撃したり、核ミサイルでゴリ押ししたり、なんてこともできます。

 また、難易度は高めと書きましたが、基本的に慣れると何とかクリアできます。初見では難しくても、敵の動きなどに対策をとる、また開発、設計をこなせば十分クリアへの道はひらけます。

 さらに初代は今よりもシミュレーションとしての面が強いため、数の多い自軍、敵軍ユニット、全滅の他に本拠地の制圧での勝利というクリア条件があるなど、そういったゲーム性にハマれば面白いです。

 また、本作のBGMは原曲に大胆なアレンジをした物が殆どですが、このGジェネの雰囲気に合っており、良質な物ばかりです(評価の高いエゥーゴ、ティターンズの戦闘曲、イントロ以外別物なWの戦闘曲、不気味な雰囲気の83ステージ第三勢力、バスク艦隊マップ曲等)。原曲と比べるといったことも面白いかもしれません。

 長くなりましたが、荒のある初代ですが、今にはない魅力があります。これらの悪い点をなくし、良い点を昇華させたFという作品もありますが、Fはすごく人気で見つからない、高いなどといったことがあります。

 F欲しいけど見つからない、または今のGジェネをクリアした、という人には是非初代をやってみてほしいです。