早いところでは5月中旬頃現れ、7月下旬頃まで聞くことができる中小型のセミ。北海道から九州まで分布。ハルゼミのような偏食はないが、主に落葉広葉樹(ブナ、クヌギ、カエデ等)を好むようである。寒冷地を好み、北海道では平地に普通であるが、東北地方では低山地、関東以西では800〜1000mを越える高山に生息。梅雨の頃ブナ林から聞こえてくるセミの声はまずこのセミだと思って間違いない。東北・北海道にはハルゼミが分布しないので、このセミが最も早く出現するセミになる。
透明な羽、胸部に緑と黒い紋。オスの腹部は太く大きく薄い袋になっていて半透明。オレンジ色〜黄土色で目立つ。体長はオスの方がやや大きい。メスの体幅は狭くほっそりとしている。またメスは前羽の長さの割に体が短い。メスの産卵管はハルゼミ、ツクツクボウシほど長く突き出してはいない。
朝から夕方まで精力的に鳴く。飼育したところ、まだ薄暗い部屋の中で朝5時半頃から鳴きだした。 午後4時をすぎるとフェードアウトし始め、5時前にはほぼ鳴きやむようである。 合唱性があるが、ハルゼミのように1頭が鳴き始めるとその周辺のセミが一斉に唱和するのとはやや異なり、他の個体の鳴き声を聞くと自分も鳴きたくなるという感じ。唱和するわけでなく競って自分も 鳴く風である。鳴き声の前奏部分、高潮部分のどちらを聞かせても 鳴きだす。多数の個体がいる産地の場合、1頭が鳴きだすと結局連鎖反応的に皆鳴きだし、その状態が長く 続く。ハルゼミのように日照にはほとんど影響されないのは、字を読むことも出来ない薄暗い部屋の中で 鳴きだしたことでも分かる。非常に多数の個体が一斉に鳴いていると離れて聞くとほとんど「ジャーーーー」としか聞こえない。

関連スレッド

この裏技・攻略を…

ツイートする

この裏技・攻略が…

役に立った(1人) 立たなかった

100% (評価人数:1人)